暮古月 2018
先月までは余裕があったら、もう一度くらい紅葉狩りを……などと暢気に思ってましたが、流石に師が走る12月。
割と余裕なく下旬まで何処にも出かけられぬ感じでした。
そんな訳で、紅葉狩りはスッパリ諦めまして、水仙を見に鎌倉は瑞泉寺に参りました。
が!
なんということでしょう……
道程の最後に、この階段!
どちらからでも瑞泉寺に着くのですが、傾斜の差がえげつない雰囲気。
普段から運動不足を自負している身としては、当然の如く緩い傾斜の方から登りました。無理、ダメ絶対。
そんな呟きとともに、曇り空の下、緩くともゼイゼイ息切れしながら登ったご褒美か、予想外に紅葉がまだまだ綺麗でした!
空気は爽やかを通り越して凍えるほどでしたが、その冷たい空気が紅葉をより綺麗に見せてくれているのかも、というくらいの鮮やかさ。
毎度の如く、ちっとも上達しない写真の腕と、あいにくな曇天効果で、素晴らしさを伝えられないのが残念です。
ワタクシの写真ではイマイチどころか全く伝わらない気しかしませんが、本当にグラデーションが綺麗だったのです!
また、奥にある庭園の秋と冬の合間な感じも良かったのですけれども、やはりワタクシの写真では伝わらずに無念の心地。
鮮やかといえば、そこかしこに植えられている南天が目に眩く。
散った紅葉も、こうしてみると緑の苔に映えてなかなか風情があります。
そして、お目当ての水仙はとても可憐な佇まいでした。
沢山咲いていても、どこかひっそりとした感が漂うのは、冬に咲くという空気感でしょうか。
さて。
ワタクシ道産子なせいか、どうにも冬に花が咲くとなると不思議な感じが否めませんが、不思議を通り越していつも瞠目してしまうのは、この時期に咲く桜があることです。
瑞泉寺の冬桜は、かの水戸光圀公のお手植えと伝わる桜だそうです。
黄門さま! と聞けばミーハー心が疼きますが、浮かれる気分を鎮めるような静かな佇まいに、春の桜との違いを感じてしんみりとなりながら瑞泉寺を後にしました。
帰途でも、河津桜が咲いてたりもして更に驚いたりしまして、思った以上に充実した植物観賞日となりました。